解読された暗号文は、以下のシンプルな内容(ドイツ語)でした。
ドイツ語平文(スペース調整後):BTTE UM ANGABE DES MARSQWEGES X BEFINDE MIQ IN X ROSENOW ROSENOW X SOFORT FUNKANTWORT X WASCHBBSCH
日本語訳:「行軍経路の指示を請う。私はローゼノウ(Rosenow)、ローゼノウにいる。無線にて即時返答せよ。」
21年間未解読だったエニグマ暗号文「MVUEH」の解読が、AIの「RSI(Recursive Self-Improvement:再帰的自己改善)」の能力を証明したと言われる理由は、
AIが人間に指示されることなく、自ら学習ループを回して問題を解決するためのシステム(コードやツール)を自律的に構築・拡張した点にあります。
単に「知識として暗号を解いた」のではなく、「エージェントAI」として環境を認識し、自ら目標を達成するための手段を生成・改修し続けた具体的な経緯は以下の通りです。
RSI(再帰的自己改善)を証明した具体的な経緯
「GPT-6 Astra」は、暗号文といくつかの前提条件を与えられただけで、以下のプロセスをすべて自律的に(人間の介入なしで)実行しました。
① 独自のシミュレータの自律生成(コードの生成)
Astraはまず、エニグマ暗号の仕組みをコンピュータ上で再現するため、自らPythonやC++を用いて独自の「エニグマ・シミュレータ」と、暗号解読機である「ボム(Bombe)ソフトウェア」のコードをゼロから書き上げました。
② 失敗からの「自己修正」ループ(RSIの核心)
最初に組んだプログラムでは、転記ミスや変則的なローターの動きといった「イレギュラーなエラー」に対応できず、解読に失敗しました。
ここからがRSIの真骨頂です。
Astraは「なぜ失敗したのか」のログを自ら解析し、プログラムのバグや論理的欠陥を自分で修正(自己改修)し、より高度な解読アルゴリズムへとコードを書き換えました。
この「コードを書いて実行し、失敗から学んでコードをより良く書き換える」というループを自律的に高速で回すことこそが、RSI(再帰的自己改善)の具体的な動きそのものです。
③ 膨大な探索空間の突破(42億通りの検証)
最適化された自作プログラムを用いて、Astraは約42億9000万通りに及ぶ暗号鍵の組み合わせ(ローターの並び順、初期位置、プラグボードの設定など)の総当たり探索を効率的に実行しました。
その結果、文章の途中でローターが変則的に動くという超難関のパターン(2-5-3のローター順)を特定するに至りました。
この出来事は「AIが自らツールを開発して賢くなる」という超効率的な進化の可能性を示した一方で、OpenAIの安全基準(Preparedness Framework)でサイバー能力が「Critical(危機的)」レベルに達したと認定されるきっかけにもなりました。
返信する