China University of Geosciences(中国地質大学)のLida Xingを中心とする古生物学研究チームにより9900万年
前の恐竜の完全なしっぱの断片が発見されたことが、学術専門誌「Current Biology」を通じて発表された論文に
よって明らかとなった。
この恐竜のしっぽは、ミャンマーで採掘された琥珀の中に封印される形で、見つかったもので、コエルロサウルス
(Coelurosauria)と呼ばれているジュラ紀に生息していた小型の二本脚の草食恐竜のものと見られている。
琥珀の中に封じ込められたコエルロサウルスのしっぽからは、羽毛が生えた様子が見て取れるものともなってお
り、このことから、コエルロサウルスは全身を羽毛で覆われた鳥に似た外見を持つ小型の二本脚の草食恐竜だった
ことが判った(このしっぽの持ち主は現代のツバメ大の大きさのコエルロサウルスの子供と見られている)。
琥珀の中には、ジュラ紀に生息していた昆虫がそのままの形で封じ込められたものが極まれに発見されており、
こうした琥珀は「虫入り琥珀」として他の琥珀よりも高価な価格で取引されてきた。
虫入り琥珀は、マイケル・クライトン原作の大ヒット映画「ジュラシック・パーク」でも題材に取り上げられた
が、ジュラシック・パークでは、恐竜の血を吸った蚊が封じ込められている琥珀を使って恐竜のDNAを再現すると
いうストーリーとなっており、さすがのマイケル・クライトンであっても恐竜のしっぽが琥珀の中から見つかるこ
とは想像さえもしていなかった。
これまで恐竜の組織が封じ込められた琥珀が見つかったことはなく、ジュラ紀に生息していた恐竜の肉体の一部が
そのままの形で残されたこの琥珀は、古生物学史上、最大級の発見成果ともなっている。
http://www.technobahn.com/articles/201612090018580000.ht...
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