各地で相次ぐ火災。冬場、特に注意が必要なのが「電気ストーブ」です。
◆電気ストーブに掛け布団 4分30秒で出火
東京消防庁が行った実験映像です。電気ストーブに掛け布団が覆いかぶさっていると、火はどのように燃え広がるか再現しています。
映像では、実験が始まってから1分30秒ほどたつと、うっすらと白い煙が上がってきます。
東京消防庁によりますと、この時、一酸化炭素が発生し始めたということです。3分30秒ほど経過すると、白い煙の勢いが強まっていくのが分かります。
そして、4分30秒たつと、火が出始め、その2分後には布団は炎に包まれながら焼け焦げました。
◆電気ストーブに衣類 黒い煙が部屋中に
また、別の実験映像では、ベッドの近くにある電気ストーブに衣類が落ちてきた場合を再現しています。白い煙が出て、しばらくすると、炎が上がりました。そして、ベッドの掛け布団に燃え移って火は勢いを増し、上に干していた洗濯物も燃えて、一気に黒い煙が部屋中に広がりました。
◆死者が出た火災の原因 最多 たばこ 2番目ストーブ
東京消防庁によりますと、去年までの5年間で管内で死者が出た火災の原因は、最も多いのがたばこで、2番目がストーブだったということです。ストーブが原因の火災のうち、電気ストーブによるものが72%に上っていて、東京消防庁は、電気ストーブの周囲に燃えやすいものを置かないことや外出する時や寝ている時は必ず電源を切ることなどに注意するよう呼びかけています。
専門家「深夜から明け方 ストーブが原因 非常に多い」
東京消防庁のOBで、市民防災研究所の理事の坂口隆夫さんは、「深夜から明け方にかけての火災は、ストーブが原因のものが非常に多い。特に、電気ストーブは火が見えず、灯油を使わないことから、安全だという意識が高く、消さないで布団の近くに置いて寝て、火災につながるケースが多い」と指摘しています。
対策については「寝る時や外出する時は電気ストーブを消すことや、近くで洗濯物などを乾かさないこと、それに、ストーブの上や前に燃えやすい可燃物を置かないことを徹底すれば、火災はかなり減少すると思う」と話しています。
また、この時期、空気が乾燥していることについて、坂口さんは、「非常に乾燥していて、火災になると、燃え広がる危険性が非常に高く、逃げ遅れや亡くなる方が多くなる。ことしは非常事態と言ってもいいと思う。住宅用の火災警報器が正しく設置されているかなどを確認してほしい」と呼びかけていました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190203/k1001180188...
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