長期化の様相を呈しているイラン情勢を巡り、国民の一大関心事となっているのが原油価格の高騰だ。
「3月末にかけて原油市場は緊張し、レギュラーガソリンの全国平均小売価格は、3月16日に190円と過去最高を更新。
その後、政府の補助金が入ったことで、表面的には価格が落ち着きました。
しかし、日本の備蓄量は4月頭時点でおよそ250日分といわれています。石油危機はまだ終わっていません」(全国紙
経済部記者)
こうした状況の中で、にわかに注目を集めているのが、ガソリンに代わる次世代エネルギーの存在だ。
愛知工業大学総合技術研究所教授で、経済産業省の脱炭素燃料政策小委員会委員も務める近藤元博氏は、こう語る。
「アメリカなどですでに使われ始めているのが、ガソリンにバイオエタノールを混ぜた“バイオ燃料”です。
バイオエタノールとは、トウモロコシなど植物由来の資源から作られたアルコールのこと。これを10%混ぜたら
『E10』、20%なら『E20』と呼ばれ、すでに商業ベースで流通しています」
こうした新たな燃料は、すでに世界で広がりつつあるという。
「海外ではE10、E20が広く使われているため、日本の自動車メーカーもすでに車両対応しています。
世界中で車を販売するトヨタやホンダなどは、各国の燃料事情に合わせた技術を、すでに持っているんです」(前同)
国内で普及する日も、近づいているようだ。
「政府は2028年度を目途に、沖縄でE10を先行導入し、30年頃には全国展開を目指す方針です」(同)
■無尽蔵に人工石油を作り続けられる「産業用装置」も実用化の段階
こうした“脱石油”の流れの中で、期待されているのが合成燃料、俗に言う“人工石油”だ。
「CO2(二酸化炭素)と水素を材料にして、ガソリンや軽油のような燃料を作る技術です。まずCO2を集め、そこに水素
を加えて燃料のもとを作る。それを加工して、液体燃料に変えます。代表的なのがフィッシャー・トロプシュ合成と呼ば
れる技術です」(前出の愛知工業大学総合技術研究所教授の近藤元博氏)
現状の課題はコスト面。
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